20200603

金子晴勇[著]
わたしたちの信仰 その育成をめざして

新書判・240 頁・1,100 円
ISBN978-4-909871-18-3 C0216

書 評

 


聖書 、古代キリスト教思想史に流れる
神の息吹、生の輝きを浮彫!

アウグスティヌス、ルター、エラスムスらに代表されるヨーロッパ思想史。その学究者が、ひとりのキリスト者として、聖書をどのように読んできたのか、信仰にいかに育まれてきたのかを優しい言葉でつむぎなおした40 の講話集。

対話は身体の渇きを癒す「水」からはじまり、「永遠の水」へと飛躍的に進展し、夫婦に見られるような親密な間柄から神と人との真実な人格的な関係という礼拝にまで発展する。こうしてユダヤ対サマリアといった政治的な共同体の対決とは全く異質な神と人との霊的な交わりの共同体にまで話しが進展していった。(本書より)

はじめに
1 心のアンテナ  詩編19・5
2 神の像  創世記4・27
3 不思議なもの  詩編8・4―5
4 眠りから覚めるべきとき ローマ13・1―2
5 富める青年  マルコ10・2―22
6 イエスと悪鬼に憑かれた男  マルコ5・1―10    
7 ぶどう園の労働者  マタイ20・12―16    
8 種まきの譬話  マルコ4・3―8
9 ともしびの譬え  ルカ8・16―18
10 マルタとマリア  ルカ10・4―42
11 霊と真理による礼拝  ヨハネ4・24    
12 論理学者イエス  ルカ20・23―25    
13 二つの愛の物語  ヨハネ13・34 
14 神の現臨  創世記28・16―17
15 神を神とせよ  出エジプト記20・2―3    
16 打ち砕かれ悔いる心  詩編51・19    
17 試練と信仰  詩編130・1
18 知恵の探求とその挫折  コヘレト1・2―20    
19 愛の交換における秘儀  雅歌2・16    
20 山鳩の声  雅歌2・12
21 神の選び(パウロの回心) ガラテヤ1・13―16    
22 「神の子」としての身分  ガラテヤ4・1―5    
23 知恵と知識の宝  コロサイ2・3    
24 幸福について  フィリピ3・8
25 主にある安息  ヘブライ3・18
26 新しい創造  第2 コリント5・17
27 天に宝をたくわえなさい  マタイ6・19―21    
28 「父よ」と呼ぶ霊  ローマ8・9―10    
29 霊的な礼拝  ローマ12・1―2
30 自由と奴隷  ガラテヤ5・1
31 信仰の成熟をめざして  ヘブライ6・1―2    
32 世に勝つ信仰  第1 ヨハネ5・4―5    
33 福音の交わりと共同社会 第1コリント9・19―23
34 リュディアの信仰―使徒言行録の小さな花  使徒言行録16・11―15、フィリピ1・3―11
35 忠実な良い僕  マタイ25・21
36 真理は自由を与える  ヨハネ8・31    
37 霊と力の証明  第1 コリント2・4    
38 カイロスとロゴス  マルコ1・15    
39 人知の限界と神への畏怖 コヘレト1・2、12・8
40 隠された宝を探そう マタイ13・ 44    
あとがき

haruokaneko著者紹介
金子晴勇(かねこ・はるお) 1932年静岡生まれ。1962年京都大学大学院博士課程中退。67年立教大学助教授、75年『ルターの人間学』で京大文学博士、76年同書で日本学士院賞受賞。82年岡山大学教授、1990年静岡大学教授、1995年聖学院大学客員教授。2010年退官。

主な著書:『ルターの人間学』(1975)『アウグスティヌスの人間学』(1982)、『ヨーロッパ人間学の歴史』(2008)、『エラスムスの人間学』(2011)、『アウグスティヌスの知恵』(2012)、『知恵の探求とは何か』(2013)、『キリスト教人間学』(2020)ほか多数
主な訳書:アウグスティヌス著作集 第9巻(1979)、ルター『生と死の講話』(2007)、ルター『神学討論集』(2010)、エラスムス『格言選集』(2015)、C. N. コックレン『キリスト教と古典文化』(2018)、エラスムス『対話集』(2019)ほか多数