山口希生[著]神の王国を求めて 近代以降の研究史

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山口希生[著]神の王国を求めて 近代以降の研究史

四六判上製・256 頁・1,700 円(税別)
ISBN978-4-909871-29-9 C0016

 

書 評

 


ナザレのイエスが語りかけ、福音書記者が
描写した「神の王国」とは一体何か!?

19世紀以降一気に開花した「神の王国」に関する国内外の研究史や試論を広汎に取り上げ、イエスの福音宣教の中心的使信であった「神の王国」の本質を多角的なアプローチによって現代に解き明かす。キリスト者の生き方、社会における教会のありようを根底から刷新する、「目からウロコ」の聖書学!「舟の右側」連載に校訂を加え、「コラム」を掲載して、単行本化。

主な目次

第Ⅰ部

  • 第1章「神の王国」の探求

第Ⅱ部 「神の王国」に取り組んだ古典的研究

  • 第2章 19 世紀の「神の王国」論争:ヨハネス・ヴァイス(Johannes Weiss) 
  • 第3章 「神の王国」=「神の支配」:グスタフ・ダルマン(Gustaf Dalman) 
  • 第4章 終末的預言者イエス:A・シュヴァイツァー(Albert Schweitzer
  • 第5章 脱神話化された「神の王国」:ルドルフ・ブルトマン(Rudolf Bultmann) 
  • 第6章 「神の王国」と時:オスカー・クルマン(Oscar Cullmann

第Ⅲ部 「神の王国」とイスラエルの刷新

  • 第7章 開始された「神の王国」:C. ハロルド・ドッド(Charles Harold Dodd) 
  • 第8章 人の子と「神の王国」:ジョージ・ケアード(George Bradford Caird
  • 第9章 「神の王国」とユダヤ教各派:マーカス・ボーグ(Marcus Borg
  • 第10章 「神の王国」とローマ帝国:リチャード・ホースレー(Richard Horsley
  • 第11章 力に溢れて来る「神の王国」:R. T. フランス(Richard Thomas France) 
  • 第12章 捕囚の終わりと神の王国:N. T. ライト(N. T. Wright

第Ⅳ部 「神の王国」のすがた

  • 第13章 神の王国と教会:荒井 献(Arai, Sasagu
  • 第14章 「神の王国」と黙示文学:大貫 隆(Oonuki, Takashi
  • 第15章 「神の王国」と知恵文学:J. D. クロッサン(John Dominic Crossan
  • 第16 章 「神の王国」と社会学:ゲルト・タイセン(Gerd Theissen

第Ⅴ部 「神の王国」と万物の刷新

  • 第17章 「神の王国」とパウロ書簡:N. T. ライト(N. T. Wright) 
  • 第18章 「神の王国」とヘブライ人への手紙:デイビッド・モーフィット(David Moffitt
  • 第19章 「神の王国」とヨハネ黙示録:リチャード・ボウカム(Richard Bauckham

あとがき

著者紹介 

山口希生(やまぐち・のりお)

1970 年生まれ。早稲田大学法学部卒業。セントアンドリュース大学神学部卒業。2015 年6 月、同大学より哲学博士号(新約聖書学)取得。日本同盟基督教団中野教会伝道師を経て、同教団中原キリスト教会牧師。東京基督教大学兼任講師。同大学共立基督教研究所研究員。

著訳書『: 神の国と世界の回復 : キリスト教の公共的使命』(共著、教文館)、リチャード・ボウカム『イエス入門』(共訳)、N. T. ライト『新約聖書と神の民 上巻: キリスト教の起源と神の問題 1』、『新約聖書と神の民 下巻: キリスト教の起源と神の問題 1』(以上、新教出版社)。